蟹工船

nae586252008-05-24

昨日の暑いほどの晴れから、冷たい雨の一日。土曜だけど、家族皆休日仕事と学校に朝から出て、ゆっくりする。しかし本の気になるのもあり昼から出ていき、書店をまわるがやはり噂は本当だった。『蟹工船小林多喜二岩波文庫新潮文庫)が何故か、若者に受けて売り切れなのだ。『蟹工船』て、あのプロレタリア文学の労働者の小説で、小林多喜二という名は口に出すのもちょっと年代には声を小さくしそうな国家に殺された拷問死の左翼文士じゃないか。今のフリーターやネットカフェ難民と言われる若者に口コミ状態で買われて、書店にも在庫なしなのだ。文字読むのが苦手な用に漫画版も売れてるらしい。ふーん。ちょっとブーム今だけな感じもするけどね。しかし日雇派遣には、本当にマグロかの漁船に乗せられてひどい労働させられて嫌でも船の上なので帰れない仕事に行かされた人やオキナカシもして問題になったのをニュースでしていたと思う。
小林は小樽に住んでいて叔父にすすめられてパン屋の仕込の手伝いをしながら小樽高商に進学し大学受験を失敗して北托銀行に入行し会社勤めをしていたが実家は貧乏で叔父の援助で小樽に小さな家を持ち店を母親がして暮らしていた。本当は絵描きになりたかったのを叔父に商売人に絵は要らんと画道具を捨てられ、絵の道をあきらめさせられた。時代的にまともな人が社会主義になるだろうと思うような今の言葉で格差社会で貧富の差は激しく、そうこう思うと今の時代と似たところありそうだ。私が知らないだけなんだろうな。
家に帰ると、彷徨舎の大きな封筒が届いていた。田村さんから「つち」(建設関係のフリーペーパー)と手紙が入っていて、フリぺの方は巻頭に田村さんの建設現場アルバイト体験の文と写真がある。手紙は大変、うれしいもので今度創刊するNさん編集発行のリトルマガジンのからみで、思わずよろこんで電話もする。「ここまで来たら、もう後にはひけないー」と言うNさんの言葉が本音ぽくあれこれしゃべってしまった。こちらも段々とたのしみで、今年は暑さが気にならない夏になるかもしんないな。