台風の一日

朝はやくから台風16号が神戸にも上陸すると、大雨警報他の警報も出て学校は休みになる。
しかし会社は警報が出ようが休みにならないので、皆ややうんざり気味で仕事に行った。
これでは外出れないなーと困ったなと思ってたら午前10時ごろに一度雨が止み空が少し
明るくなった。嵐の前の静けさよと、それっと買い物に出てついでにコーヒーを飲む。
百均のレインコートを着て傘をさしショルダーバッグで、今日の分の食材をあれこれ買って
帰る時には、雨が降りだし風も強くなり大荷物の袋が風で振りまわされて、なんとか家に着く
とへとへと。しかし郵便配達の人も宅配便の人も台風でも時間とおりに配達している。時どき
遅いと電話して怒鳴る人がいるが、あんた台風の雨カゼの中を配達してくれるだけ感謝しなはれ
と思う。
テレビは台風のニュースばかりで、神戸も北区で避難勧告が出たと。外はすごい雨とごうごうと
うなる風が台風だーと言ってるみたいだ。やかんに湯を一杯沸かして麦茶をつくってご飯を炊き
遅めのお昼ごはんに、おにぎりを握り自分で食べる。白い炊き立てのご飯の海苔を巻いたおにぎり
て、なんでこんなにおいしいんだろ。子どもの頃は台風の日は、窓の外から父親が板を打ちつけ
雨戸を閉めて、家族皆がひとつの部屋で集まり夜に、おにぎりを食べてお茶を飲んで怯えながら
早めに寝た。外は台風の音がすごく国道の市電の電線がうなる音が聞こえた。停電も時どきなり
ろうそくをつけてラジオ(電池式)を流していた。古い家だったけど、雨漏りもしなかったし
浸水も一度もなかった。それでも子ども心に台風の記憶は残っている。
今は水をためたり、おにぎりを作らなくても歩いて二分でコンビニはあるのに同じことするんだね。
夜まで続くかと思われた台風の雨と風が、午後五時にいきなりな感じで雨が止み空を見上げると
雲が流れて、少し晴れ間も見えている。娘が帰ってきたので、一緒にそのコンビニまで歩いて
びしょ濡れの街を見て、コンビニでコピーしたり足りない物を買う時にコーヒーを買い娘と機械で
コーヒーを落としながらなんでもない話をする。
夕暮れの外は、人がわいわいと出てきてなんだかおじさんが長椅子で将棋でも指すんじゃないかと
思うような感じだった。