本の整理

nae586252016-02-10

二月も十日、三分の一が過ぎていく。朝はすかっとした晴れ、窓を開けて空気をいれかえる。
先日、思わぬ手紙が届き宛名が某古書仲間の大学教授の方から。お手紙をいただくのは多分
初めてで何だろと思ったら、今、本を大量整理処分中でその時に「彷書月間」の十年前の某
連載に神戸に岡崎武志さんが来て古本屋めぐりを何人かでした時のことが書かれているのを
コピーして送っていただいた。ああ、そうだったなぁと十年前のその日が昨日のように思い
出すね。口笛文庫が新しくできてすぐで私が写真を撮って、田村さんに送ったのも覚えている。
しかし、一番参ったなぁ。と感じたのが手紙に貼ってある切手だ。ご飯と奈良漬の写真の切手
この日記で下手なご飯の写真を載せているのを知っているような、うわっ。となる。はずかしい
古本好きの人は手紙やハガキもこだわって切手も普通のを貼らないし、便箋も趣味の良いのを
使う。勿論、全部手書きでパソコン打ちの宛名など不粋なことは誰ひとりしない。
なので返事を書くのも気を使い、丸善の便箋を出して万年筆で書いて切手も局で買ったのを貼り
ポストに投函した。はじめの頃は、知らず普通に平凡な切手や便箋を使い出していたが届くのが
必ず凝ったのなので私も自分風のを買って出す。優雅な遊びみたいだねーこのメール時代に。
朝は、コーヒーとモーニングでこの頃、お茶飲み友達のYさんが居ないね。と言い合う。風邪でも
ひいたのかなぁ。銀行に寄り、某支払い大金が無くなり財布が軽くなった。なんだか体まで軽くなる
気がした。コンビニに寄り、桃のパイを買う。この前まで苺のパイがあった交代。季節もパンが
伝えてくるのかいな。
家に帰り、先生に習ったわけじゃないが本の整理をしてみる。数が多いし積みあがっている山を見て
気力が起きないのだったが、これも機会だね。木山捷平の単行本初版を見つけたら集めていたのが
集めると結構な数になりパラパラ読んでいると、また読み始めるという古本の連鎖。これは大事に
持っていよう。「酔いざめ日記」を読むと、新婚の元日から始まっているが癇癪持ちで大酒飲みの
木山は、イライラすると奥さんを叩いている。原稿も遅いし仕事も無い無収入に近い時代が長く、
読んでいると奥さんの苦労がわかるようで、どんだけあんたてめえ勝手なんやと腹がたってくる。
私が女性なのもあるけど、尾崎一雄もそうだがいい加減にしろと自分のふがいなさを棚にあげて女
に偉そうにしておまけに、全然お金を入れないで酒ばかり飲んでいる今なら、すぐ離婚している
だろうDV亭主だよな。本の評価をするのは、大体男性なので誰もそんなことは殆ど書かないが、
木山捷平が小説家で成功したのは、奥さんの支えと苦労があったから。腹が立っても読んでしまう
なぁ