文春あれこれ

五山の送り火も終わり、お盆休みがやっと終わり平穏な日が戻ってくる。今年は暑さもひどく
ニュースも陰惨なものが多くそのせいか、かなりしんどい日だった気がする。
月曜の朝に、いつもコーヒーを飲む喫茶店で、同年代の顔馴染みの女の子に、そんな愚痴を
言うと彼女も全く同じらしく、家でも疲れてイライラして限界だったとかで話しているうちに
ストレスがすーっとまるで温度計の目盛が減るように消えていく感じがしたな。お蔭でかなり
ラクになる。しゃべらないとあかん。
夕方には、ひとりでこれも行きつけの居酒屋で生ビール飲みながら、トリ南蛮をつついて又
店長とお盆はどうだったのしゃべっていた。こんなビールはおいしい。
やっとと言うか、芥川賞発表の「文藝春秋」を買い、「火花」でないもうひとつの受賞作のほう
「スクラップ・アンド・ビルド」羽田圭介を読む。うーん、なんとも・・・てな感じでしかなく
祖父の介護からめているんだが、その主題では何年か前のモブ・ノリオ「介護入門」がすごくて
なんだか、二作で芥川賞かなぁ。やはり「火花」の方がインパクトはあるだろね。羽田氏は、前
ダウンタウンのテレビに出ていて、面白い人やなぁと思いどんな小説か読んでみたくなった。
まぁミーはーなんざすよ。でも、どちらもきちんと読んだ積りだ。以前仕事していた病院の医師
で高齢の上司の先生が、いつも「文藝春秋」を読んでいて芥川賞発表号が出たあとによくその話
をした。私がまだ買ってないと言うと、じゃあ読んだから貸してあげるから買うのおよしなさい。
と何度か借りて読んだこともある。その職場で、そんな話をするのは先生ひとりだけだった。他
の同僚は、誰も読まない。本自体読まないのに。お金払って文春や文芸雑誌買う人なんて一人も
いなかった。
その時に、受賞したのは「沖で待つ」だったな。仕事を先生が倒れてやめてから、すぐ後に私も
やめたのでもう芥川章の話をする人は居なくなったなー今年のも読まれただろうか。
私だって毎月、文藝春秋を買って読んでるワケじゃない。前に買ったのは、西村賢太の「苦役列車
が受賞した号だと思う。正直、あの号の方が小説は良かったなぁ。