大きな人がいなくなる

朝、起きていつものようにコーヒーを飲みながら、パソコンを開くとヤフーニュースで、吉本隆明氏、死去。と。静かにじわじわと、ああ遂に亡くなってしまったんだ。と思う。
私は全共闘世代より10年ほど下だが、吉本隆明の詩や本は読んでいた。カリスマ的なものがあったし、学生の時から崇拝しているように好きな人も多い。
吉本隆明の本を詳しく並べて売っているのは、一番が京都の三月書房だと思う。大型書店に比べれば置くスペースが限られるけど、ちょっと手に入らないような本まで揃えている。ここで前の店主の宍戸恭一さんが、吉本隆明と「試行」で同じ誌上で作品を書いたり親交があり、その話を聞いたりした。年代もほぼ同年代だと思うし、手紙のやりとりもあったそう。海でおぼれて死にかけたあと助かって、目がみえにくくなり原稿が書きつらくなったり晩年は思うようにいかなかったのではと思う。それでも吉本隆明は、死ぬまでメッセージを送っていた人だ。すこし長く行き過ぎたのかも知れないが、ご冥福をお祈りする。また京都へいって宍戸さんに吉本隆明の話を聞きたい。
なんだか、完全にひとつの時代が終わったみたいな気がする。