母の日のカスミ草

母の日。暑い日。なんだこの夏みたいな日は〜
私の母親は、歩いて6分のところつまり実家で75歳で元気でよくしゃべる。うるさいと言っても良いけどね。名前がそうなのでカーネーションでなく、カスミ草を持っていくことが多い。今日も散々あれこれ言われてから、今年のウチの家計のひどさを知りつつ知らぬ顔をされていたと思っていたがもうすぐ少し大金が入る予定なので一部を、あんたに貸したるわ。と突然言われ内心びっくり。ありがたく受けることにするが、母の日に娘にプレゼント(金)をする母の姿に、ちょっと情けなくなった。そのうちお返しする気持だけはあるけど・・・不肖な娘でほんとうに済まない気で頭を垂れる。ほんとになんとか良くなって欲しいね不景気な話はもういいや。
ご近所さんからコメントされたので、志賀直哉のことがあった。華族と言ってもなんだか男爵とか公爵の爵位は、日本には明治になってからイギリスの真似をしてつけただろうので馴染まない気がする。どちらかと言うと貴族は京の公家の方が正当な感じ。それはともかく、名家出身の作家だからと嫌い。なワケはない。しかし彼の『和解』を読んで、余りにも意識の上から目線的な特に「女は馬鹿だ」の言葉が出てきて個人的に好きではない。華族出だからでは決してない。知らなかったしね。単に好みの問題です。『暗夜行路』が高評価されるけど、そんなに良いのか?と疑問もあるし。
華族出身の作家では白洲正子は、好きだし文章も読みやすい。よく名家の人と言われるけど、書いたものを読んでも上からの感じが全くない。同じ高さに目線があると思う。それと逆の作家もいる。すごく貧乏な家庭で生まれ育ち苦学して、作家になった(どちらかと言えばこちらの方が多い)も時どきこまるよなぁ。と思うのもある。貧乏を余りにも誇張して金持はクソだのも同じ目線でないと思う。
そうなると村上春樹は、とても受け入れられるのが理解できるかも。名家ではないが、きちんとした家で育って環境もよく神戸で名門の高校を卒業した。東京で寮に入り学生運動ただ中の上品とは言えない大学に入り、環境がガラッと変わった。人生も多分そこでガラッと転機だったと思う。村上さんの目線は他の人には真似できない上でも下でもないハルキ世界が良いのだと思うな。