ホームレス歌人の春

三月もはやくも終わりになってくる。四月が始まると、なんとなく新しい季節に無理矢理移動て感じがするなぁ。卒業式も終わりなんだ。
自転車で転倒してから背中のスジをどこか痛めて背筋を伸ばすたびに痛い。それなら医者に行けばいいのになかなか行かない。四月になってスッと治らないかな。てなワケにはいかないよね。
気のよくないことは他にもある。去年、ホームレスで朝日歌壇に投稿して話題になった公田耕一さんという人がおられた。職業にホームレスと書いてあり私も月曜は朝日を広げて何度か見かけた。が、今は全く出てこない。どうもジャーナリストやテレビが公田さんの居場所を捜しまわり表に出させようとやっきになっていたらしい。横浜のドヤをしらみつぶしに聞いてまわり生い立ちから嗅ぎまわって執拗に追いかけて見つけられずそれでも本にしたのもある。なんだかねー私は怒りを感じる。そっとしておいてやれないのか。事情があってホームレスになってささやかな月曜の朝の楽しみを奪い、追われるように身を隠す本人のことを親身に思っているヤツなど一人も居らん。もしかしたら冬の路上で凍死してるかも知れない。追い出して死んでいたらその責任の数パーセントはあんたらにあると言ったって聞こえないだろう。
おごり。という言葉を知っているかい。と聞きたい。
ホームレス歌よむこともできぬ冬