究極の一冊

nae586252010-07-10

昨日は、ひどい雨の日だったので天気を心配していたけど今日は一日晴れ。梅雨の晴れ間に京都へ行った。そうそう予定通り、北見俊一の仕事ー水仁舎 展をしているギャラリーマロニエへ。河原町通にあるビルの三階にある奥に長いギャラリーで、沢山の人が来られている。
とにかく北見さんにあいさつをして、展示ケースの端にひっそりと置いてある本を見せていただいた。それが実は今日足を運んだ一番の目的だった。『無名の南画家』湯川書房の本を湯川書房で北見さんが買われ、三部だけ特別に函(ハコ)を作り、装丁の戸田勝久さんが手書きで挿絵を描いている文字通り、他にはない本だった。しかし今までケースの外から見たことはあったが、実物をこうして函から出し、本のページを繰り手に持って読むと、本の凄みのようなのがあり思わず物凄く欲しい。と思ったな。湯川さんと北見さんお二人の手でできた、究極の本だ。これ以上の本はおそらく無い。失礼な言い方かも知れないが、この本を手にとれただけで私は京都へ来た甲斐があったのだ。
水仁舎の本は、殆どを北見さんが手製で作られている良い本ばかりだった。お話して、明日11日が湯川さんの命日だと知り少なからず思うものがあった。きっと天国で湯川さんは笑っておられると思う。わしの後は、あんたじゃよ。と。
ええとなんか興奮してますが、暑さも忘れる出会い本があり、その後もふらふらと浮かれておりました。急だったけれど三月書房へも行って宍戸さんと偶然お会いできたし久しぶりに本棚をじっくり見て木山本を買ったのもうれしかった。いやまぁ京はふところが深いのだ。だからやめれない。