一枚の絵

 高野卯港さんの絵
http://www.gallery-shimada.com/takano.html
高野卯港さんは本物の絵描きだと思う。この度、『高野卯港画文帖』夢の道がギャラリー島田/風来舎から発行されたのを見て、そう強く思った。すごい絵が頁をめくる度にあらわれて驚いていた。昨年59歳で亡くなったが、一度カフェ・アズマで隣に座り話したことがある。普通の競馬のはなしをしてビール飲んでいる気さくなおっちゃんみたいだった。でも本物の絵描きだったのだ。「飛田町夕暮れ」という絵を洲之内徹がひと目で認め、最期まで現代画廊で二回目の個展をしようとしていたと言うのも絵をみて、わかる。そんな話を聞く前に、その絵を見た時に「この絵、欲しい!」と思ったな。今でも欲しい。卯港さん無念だったろうけれど、あなたはすごい絵描きです。神戸には、埋もれたすごい絵描きが三人居る。石井一男、高野卯港、タカハシノブオ。石井さんは、もう埋まってないな。