久々の収穫本

この頃なんのかのあり古本屋にふらっと行くのが減っている。忙しいとか仕事がとか言い訳みたいにするのは嫌だし、第一誰に言い訳してんだか。強いて言えば自分にかなと思うけど。
しかしカミ様は、そんな可哀想なわたしを見放したりしなかった。まーつまり、土曜の午後にふらっと行った古書店で思わぬ本を見つけて、これが「あたり」で勝手に喜んでおるのであーる。いいじゃないの、たまにはね(ふふふ)
元町の高架下は日に日にさびれてシャッター化するばかりだけど、二年ほど前まではかなり古本屋があった。その数店は元町商店街のビルの地下に古書組合が借りたらしい年中古書市をしている店がある。でもそこも客は私ひとりだった。やっぱり不景気と本が売れないのは関係があると思い知らされるな。ここでハルキ本がどっと出ていて、それも文庫になる前の単行本ばかりで昔からファンなんだろなと思う人が売ったらしい。3冊買って800円、その中の一冊に村上龍と対談した1981年発行の本があり、これは持ってなかった。帰って早速読むとこれが面白いのだ。当時、村上龍は28歳「ブルー」で芥川賞とり「コインロッカー」を書き上げた直後で、村上春樹は「風の歌を聴け」で新人賞をとり、「羊」を書きはじめる直前のジャズ喫茶をしながら小説を書いている31歳。二人とも若く小説を書くパワーがあるのがわかる。そしてお互いにとても認めあい友情のようなものを感じる話だ。春樹さんが今なら信じられないようなことも話しているのもある、子どもをそろそろ作ろうかな。とか話していて意外だった。欲しくないと思ってたから。この本はどうも絶版らしく買物だったのだ。
それから約30年、年が経つとは一番残酷だよな。