桜桃忌

この頃、やたら太宰治がらみのイベントや記事が多いなぁ。と思っていたら生誕百年が19日だった。生まれてきてすみません。の人が大きく生まれた日を全国に知られるのも本人にしたら、不思議なものだろうな。その多分からみだろうけど、朝日新聞読書欄で『斜陽』を読んで感想をみんなで書いて出そうのようなのがあった。月替わりで本が替わるが、最初は何故か『斜陽』だった。それで出さなかったけどブックオフで買って20年ぶりぐらいで読み返したら、やっぱり良いんだね。華族の没落していく様を描いたものだが、最後の貴族の気品あるお母様と、どこか庶民的な娘にお決まりの箸にもかからない放蕩息子。それに、やくざな酒飲み女好きの小説家、その奥さん。今読んでも新しさがある。
太宰が入水自殺した玉川用水のあるところの近くに家人がずっと住んでいたアパートがあり、東京へ二人で神戸から車で延々と走り小平へ友人を訪ねて行った。美大からの友人で、狭い部屋はキャンバスとモチーフのパンと林檎があったり、そこから歩いて用水のある雑木林の道を歩いた。余り大きくない小川で、ここで太宰が心中して死んだのかと始めて見て思ったもんな。静かな東京とは思えないひっそりしたところだった。その日は、そこから電車に乗って吉祥寺にいき事前に調べていたジャズ喫茶に入ったが、なんせクーラーなしの車で強行で疲れて歩くのもしんどかったので、結構あちこち回ったのに最後は倒れたし、連れまわされるのはもう御免だ。と言う教訓しか残さなかったな。ひとりで好きなとこ行く方が良いのだ。家人にゃあ悪いけど。しかし8年ほど前にまたひょんな機会で東京に行くことになって行った時も結局自由に動けなくて、夜に神保町へだけタクシーで行ったが、この日も恐ろしく体調が不安で頭痛がガンガンして夜はダウンしたな。そんなに体が丈夫でないし。
夏の東京は二度行って、二度とも暑さと疲れでめまいがしたりダウンしたが今年も三度目に真夏の東京へ行くことになりそう。京都もいい加減暑いが、東京のむあっとした都会独特のガス熱みたいな暑さも相当だろねぇ。