WALK日記

神戸市では、そろそろ定額給付金が指定の銀行口座に入っていると巷の噂で聞いて、そうかぁと通帳を持って銀行に行ったが残高をみて、がっくり。3月後半には届けを出しているのに、これは怠慢じゃないのかと勝手に憤慨する。出すなら一斉に出せよ。
しかし今日は、本屋に行くぞと思っていたので電車に乗って出ていったのだ。新刊書店でとにかく見つけたのが、ウェッジ文庫『書痴半代記』岩佐東一郎。丁度今日来たばかりだとまだ新刊棚に出す前の奥から持ってきてもらう。それも一冊だけ入ったみたいだ。よ〜し運が向いてきたぞ(て誰に言ってんだ)もひとつ目あての雑誌「WALK 日記」水戸芸術館も見つける。これだけで出てきた価値があるざんす。レジで平野さんと「給付金入った?」と聞くと「入った」と答え。ガーン。「ぜんぶ嫁に取られました」と1円も貰えなかったらしいけどね。
ウェッジ文庫も良いが、「WALK」の日記ばかり掲載されているのが、日記好きなのもありかなり他をほっぽり出して読んでしまった。編集長の辻本力さんの不眠不休の苦労が伝わってくる。編集日記で、一番先に原稿が来たのが林哲夫で最後が前園直樹なのがわかる。林さんのは三十年間の中の一月一日からを抜粋して出しているが、私は平成7年のがどうしても残ってくる。阪神大震災の時に長田区で被災した様子を日常的に日記に書いているが、現実はそんなに普通な状態じゃない。長田は火事がひどくまるで空襲後の焼け跡みたいに見えたし、私の住んでいる東灘もテレビで高速道路が倒れる映像が出て家は全壊したし、学校は普通に遺体安置所になった。思わず思い出すものがあった。しかし古本好きの家は地震で恐いのは自分の本が崩れ落ちて埋まることで、家中本だらけにして積んでいるとそれこそ本の下敷きになって重みで死んでしまう恐怖だろう(脅しではない)助かっても家が壊れて大量の本の処理が頭がおかしくなるほどしんどいし。震災後にそんな本を詰めたダンボールが沢山ゴミに出されていた。
なんだか話がそれたけど日記で最後に出した前園さんのに誤字が見つかった。他の人には無かったが編集日記に、ものすごく遅くて入稿日ぎりぎりに送ってきている。その為に辻さんは徹夜で何日も作業をして入稿して、誤字があってもこれは遅れて出した人が悪い。それにあえて言うと遅いから内容が良いとは限らず、その気になれば締切に十分間に合うようなのだろう。私はミニコミでも一度は編集をしてそういう発行日ぎりぎりに平然と原稿送ってくるのに苦しめられたので腹が立つ。原稿受けてから校正してゲラ作って版下から印刷て作業が、一人の原稿が来ないだけで狂ってひどいと決まった日に発行できなくなる。徹夜になるし頭は疲れてしびれてめまいまでしてくる。
一度、自分から書きたいと言う人がいてそれが年末に発行する特別号だったが、締切を過ぎても送ってこずメールしても返事がなく知らんふりで穴があき、その分予定して開けて組んでたので全部やりなおしになった。新年なっても何も連絡がなく10日過ぎたあたりに、何もなかったようにネットで出てきたのを知り、ブチッと切れて名前出してこんなことをして大変迷惑した、書けないならメール一本できんだろが!と皆が見れる場所で言ったら謝ってきた。てっとり早く言えばなめられてたのだ。編集長はなめらたら終わりだしね。