メリークリスマス

ようやく落ち着いてきて、ぼちぼち本屋めぐりもしたくなる。12月にしては暖かすぎた気温も、ぐっと冷えてきてやっぱり冬は少しは寒い方が気持もしまる。去年までクリスマス頃は急に寒くなって病院がすごく忙しく毎年、残業だった。イブの夜に疲れて何もしたくないのに、帰ると家族が皆帰っていてすぐご飯作りなんてこともあって、へとへとで古いネタだけど苦しみます。みたいになりお陰でクリスマスは好きじゃなくなっていた。日本はお正月は休むけど、クリスマスに休む習慣は無いのだから馬鹿騒ぎはやめて欲しい。と思ったもんだが、今年は静かな年になったね。
韓国ノリの袋を提げて昼から出かけ、元町でとりあえずカフェ・アズマにいき韓国の映画雑誌とノリをお土産に渡す。入ってすぐ、某原稿のことで聞かれるけど私は書かないしアズマさんも色々今は落ち着かず原稿は書けそうにないとかだった。ビルの塗りかえをしている最中で、コーヒーを飲んでてもシンナーの臭いがしてくる。ちょっとバタバタしてアズマを出て、新刊書店で取り置きしたままの『最後の冒険家』石川直樹を受け取り、ここでもノリをひとつ渡す。林さんが表紙絵を描いたと聞いた「ちくま」はまだ無く、大晦日に入ると言われるが、そんな日に来れるわけない。主婦は年末は大忙しなんだよ。正月明けに来るから一冊取っといて貰うようお願いした。ここで『色川武大』ちくま日本文学030を買い納めの積もりで買った。
えらんだ堂も、今年最後の追加と集金をしないといけないんだが、まだ本を選びきれず土曜あたりになるかなぁ。こんな棚を何も言わず置いてくれるブックフォーラム深江店店長は、ほんとにエライ人だ。年の終わりに少しは楽しいラインナップになれるようにしたいし余り損得を考えず出そうと思う。夕方、酒屋の友達と近所の焼き鳥屋でビールで乾杯。去年は今頃満員だった店が今年は空いているなぁと話す。女友達とクリスマスイブに飲んで食べるのも楽しいもんだす。友達は仕事帰りでケーキの袋を持ってきていた。メリークリスマスは言い忘れたな〜
夜にやっと『最後の冒険家』を読むと、どんどん引きこまれて読んでいた。熱気球をビルの屋上にある水槽タンクを使ってほそぼそと作り、世界中の空を飛んで最後に行方不明になり離れ小島の海岸に打ち上げられたタンクの残骸の写真が、リアルとしか言い様がない。これは石川さんの師に捧げた追悼集だろうし、どこにでもあるドキュメンタリー本とは違うんだな。