坊ちゃんの時代

nae586252008-06-15

薄曇の一日だが、晴れると夏日で暑いので今日は涼しく助かった。昼過ぎに出て三宮から坂を上がり、北野町にあるギャラリー島田で開催中の「窓」林哲夫展を見る。この坂は夏に上るのは、暑さに負けてしまうのだ。今回は一階の方で林さんが気を使ってか本人も飲みたかったのか、泡のでる飲み物を頂戴する。うまいなぁ。
窓のあるトルコの建物の絵を展示してある中で、飲み物のせいもありくつろいでしゃべっていた。飲み終わる頃には、バタバタと来客多く途中で石井一男さんの姿を見て思わず声をかけた。せっかくだしお引き合わせる。おお未来の画伯の出会いかも(?)画風などまるで違うけれど私はお二人とも好きな絵です。
長居してしまい画廊を出て、坂を下り昼の東門を抜け三宮の書店で『坊ちゃんの時代』?を見つけて買う。これ昨日いつもの「ブ」でなんとなく1を買ったら面白くて一気読み。昔に「漱石とその周辺」を読んだ谷口ジロー画、関川夏央の明治を描かせたら小説より面白い名コンビのマンガだが、もはやマンガではないよ。近代の文学と作家の話は嫌でも読まずにおれません。読んでいて、なつかしいのが駒込千駄木町の漱石と鴎外が住んでいた家で、ここには縁があり何度も行ったな。昔ながらの路地に森のような木立と坂、鴎外の家のあった観潮楼は玄関と庭だけ残して図書館になっていて、そこで写真を撮った。東京の古い町が残っている好きなところ。あの頃は地下鉄はないから市電か歩いて漱石も鴎外も出かけていた。千駄木は地下鉄だけは殺風景で余り好きじゃないね。今だとバスで動く感じかな。
たまにあれこれ話すと、ちょっと頭の空気が抜けたような感じがする。近代と現代まで時間がうつっても生き方や不器用さなど人は変わらないものはあるような感じがした。