トーストにバター

朝は、少しヒヤッとした感じで目覚める。春のぼやんとしたぬるい暖かさは、ちと苦手。気温が上がらず、桜もまだまだ咲き残っていた。朝食にコーヒーと、せっかくバターを買ったし、マーガリンをやめて真新しいバターの箱を破りトーストにバターを塗って食べると、あらまおいしい。トーストにはバターだね。今度、じゃがいもを茹でて、じゃがバター作ろうかな♪ほんまに、食い意地張ってまんなぁ。
村上春樹インタビューは3日間全部読むことができた。どうも8日に東京で韓国の報道向けを主に受けたらしい。私は、最近のは買って読んでない。ある時期から、ちょっと違うな。と言う拒否感のようなのを感じるはっきりした本があってから出れば買うというファンではなくなった。最近ので、読了して面白かったのは『海辺のカフカ』だった。こんなこと言うとどうしようもない気もするが、30代の春樹ワールドの世界が好きなのね。特に『風の歌を聴け』は毎年読む。次第に頭が固くなっていく僕の、その後の変化を見ている思いがするんだね。それは仕方がないことだし、いつまでも若さのまま書ける作家など居ないのだ。
村上春樹さんが子どもの頃、泳いだ芦屋の海辺の記憶は、私にも持っている。まだ幼稚園の頃に家族で泳いだのを覚えているな。もう水は汚れてたけど、それでも砂浜があり五月の人気の少ない朝の浜辺に来て、足跡をつけながら歩く海の景色は素敵だった。古い桟橋が海に突き出ていて、いつもそこを歩き先から海の底を見ていた。今も五月になる前に、ふらっと電車に乗って須磨へ行く。埋め立てして墓場のような団地を作った時は、深い喪失感と怒りを感じた。そういうのは、同じモノを持っている人にしか、わからないものだし。