またひとつ

nae586252007-11-04

しかし絵に描いたような秋晴れです。ハイキング気分で散歩しても気持良いね。
気候は一番良いけれど身近なニュースは余り良いことがない、「雲遊天下」が今号で休刊になるとか。フォーク音楽関係の小さなミニコミに近い雑誌だけど大阪から出る好きなのだった。不定期刊になって前は置いてた書店にも見かけなくなってたけど休刊の理由は言わずのがなの売れないから(だろう)。昼前に家族がそれぞれ出かけたので、ひとりでふらっと六甲道まで散歩へ行く。(電車に乗って)行くといえば口笛文庫だ。六甲のなだらかな坂を歩いてテレビドラマのような風景を眺める。口笛文庫に入ると奥さんが店番をしておられ、見るなり「なえさん、なんだかきれいになりましたね!」とうれしい事を言われる。ほんまかいな、何かあったんですか?とまた聞かれるけどう〜ん別に何もないけどなぁ。夏はずっとしんどいので、そのせいじゃとかしゃべる。
『ひとでなし』野坂昭如(中公文庫)を買った。これが後ですごい偶然があるのを知った。宇仁菅の店頭をのぞき、駅前の喫茶でサンドイッチとアイスコーヒーで昼食。この店のサンドイッチがなつかしいようなシンプルなので好きなのだ。年季のいったマスターが作っている、今日もおいしかった。『ひとでなし』を読むと、途中であっ。となった。野坂は生まれてすぐ神戸に養子にやられたが、その養子に来た家がこの六甲道の今座っているあたりなのだった。永手町だよ、ここ。「火垂るの墓」で母親が焼夷弾に当たった家のあたりで、なんとまぁ。私なにか、霊感でもあるのかいな。とか思うよ。野坂は小説でも書いているように、神戸で空襲に遭い家も母も焼かれて幼い妹を連れて西宮の親戚の家へ逃げて、そこでいじめられて妹と穴ぐらで野宿していた時に栄養失調で妹が死に、戦後は浮浪児になって戦災孤児だった。映画では三宮駅が出てきて、ここで終わるけど本人は生きのびて実の親のいる新潟へ戻り、今も生きておられる。脳梗塞で倒れてからテレビに出ないけど、「テレビタックル」で元気にしゃべってたのはそんなに前じゃない。
文化の日は文化祭も多く、娘K子さんの高校も文化祭だった。文芸部の部長で42ページの部誌を作り一部100円で売り完売したと、うれしそうに帰ってきた。よかったね。