ねじまき鳥と火曜日の女たち

nae586252007-05-15

新緑が日に日にきれいになる。五月の風に吹かれて、自転車で朝の散歩は気持良いな。コーヒー豆が切れたので、某Dエで300g398円の安売りのモカを買うけど、これが以外にコクがありおいしかった。見た目だけで判断しちゃいけないのね、おぼえとこっと♪。二階の書店も行き雑誌売り場をウロウロ見る。「週刊文春」の坪内さん「文庫本を狙え!」は車谷長吉『贋世捨人』(文春文庫)だ。ふんふん、そうなのよとか一人納得したり読む。文庫本には自歴年譜がついてるので、これが単行本にはないおいしいとこ。私は、単行本初版を持ってるし読んでるけど、文庫も欲しいな。全部実名の私小説は、この本で事実上は最後になっている。その後に「刑務所の裏」を文芸誌に発表して名誉毀損で訴えられてから、私小説廃業宣言してしまった。なので本当の最後の私小説は「刑務所の裏」だけど、オリジナルは本になってない。でも、私はこの幻の小説が後半ので一番好きな小説だった。図書館でバックナンバ捜してコピーとっている。ファンなら、それぐらいしても当たり前だ。図書館は新刊をリクエストして、本屋替わりに読むとこだけじゃないのだ。
そろそろ、えらんだ堂の本を補充しないとなぁと店長と話しながら、たまには本も買おうと『パン屋再襲撃村上春樹(文春文庫)を図書カードで買った。何故か、持ってなかった。最終章に「ねじまき鳥と火曜日の女たち」を読むと、『ねじまき鳥クロニクル』の冒頭と同じ。ワタナベ・ノボルと言う名の猫が出てきて矢鱈この名前がよく出る。『ねじまき鳥〜』の方はやはり単行本で買ったけど、最後のとこで気持悪くなり二度と読めなくなってしまった。戦争の話ですね。これを読んだ時は、ハルキワールドの消滅を感じた。今でも、どうしてあのシーンが必要なのか、よくわからない。多分、大きな転期な頃だったのだろうけどしばらく村上春樹の本から離れてたほど、ショックだった。この一章だけなら楽しいのに、そこからあれだけの長編書くのはいろいろと苦労があるんだろう。
私のハルキ本は娘も好きで、よく借りに来る。小説に出てくる食べ物やお酒はどれもおいしそうで、丁度、二杯目のコーヒーを飲んだ。と書いてあって、思わず買ったばかりのモカコーヒーをコーヒーメーカーで作って、飲んでしまった。やっぱり、安かったけどおいしい。
(今日の一枚 そろそろ咲きはじめたあじさい。雨がふると色が濃くなる)