古本暮らし

荻原魚雷『古本暮らし』(晶文社)がメール便で届く。緑色の風がそよそよ吹く玄関のポストに、公園の絵の表紙絵が合わせたみたい。魚雷さんの読み慣れた文章が少し理屈ぽくて貧乏くさく、なのにしみじみじんわり言葉がにじんでくる。
晶文社の古本仲間に入れて良いなぁ魚雷サン。犀のマークは憧れだ。
文壇高円寺は楽しみなブログのひとつ。「借家と古本」で、長編小説をパソコンに書きためていたのを真夏に熱でパソコンがいかれてしまい原稿が消えたショックを見かねて、当時HP文壇高円寺を作った友人が何か書かないかと助けてくれたのが始め。とあったと思う。『古本暮らし』の後半は、そこのモノだから魚雷さんは二度、高円寺の友人に助けてもらってるのかも。友達は大事だよね。いつか又、小説を完成する日を待って読んでみたいと私は思ってます。林哲夫さんも小説書きなさいと言っていた。
その林哲夫さんから新しい住所と案内状が送られてきた。大阪のりーちぎゃらりーで「読む人 林哲夫展」が6月14日から26日まである。カッパ横丁の中の隣が古書店のところ。グレちゃんは、この一角の古書店で古本屋のバイトをしていたのだ。
偶然と言えば、おもしろいのが蟲文庫田中美穂さんと同じ名前の店が京都にあるらしい。イベントの告知で知ったけど、行ったことはないが同じような雰囲気もどことなく感じるものがある。割合平凡な名前とは言え、なんだか不思議。
今日は一日、さわやかで六甲山の緑色がきれいな日だった。古本と散歩と昼寝、古本暮らしは、それなりに質素で楽しい。