さよなら笹塚

建国記念日の振替休日とかでお休み。いつも朝行く喫茶○で元警官らしい大柄の客が、君が代を歌うんだ。とか、うるさい。勝手に外で歌えば。皆、うんざりして口を利かず。近所でガス中毒で老夫婦が亡くなったのをニュースで大きく報じていた。
おまけに家人が出勤になり、わ〜い。ひとりで気楽に動けるぞと、ルンルンするなぁ。とりあえず本を鞄につめて納品書となんやら番頭さんの気分で出かける。土曜日にトンカ書店で気楽に、本置いてください。と言うと「はい、どうぞ」と快諾してもらった。その言葉を信じて営業なのだ。午後1時過ぎに到着、すぐにトンカさんと話をして、その場で納品する。でも、営業って店に入るのきんちょーするね。
しばらく開業した話など聞いてる間も若い人がどんどん入って来た。
トアウエストのどこか神田ぽい街並みを歩いて、緊張したのでカフェ・アズマで休憩する。連休は忙しかったらしい。しばらく、ぼんやりして帰る時に映画版『華麗なる一族』を貸してくれた。佐分利信が大介役。これはテレビよりきっと良いだろな。山本薩夫監督。
歩いて三宮へ行き、気になっていた「本の雑誌」3月号を読む。これは買わないわけには行かない。「笹塚日記」が最終回で、目黒さんが本の雑誌から自宅近くの事務所に引越し、事実上、本の雑誌から去る日。いつもの日付はなく、6ページに渡り回想になっていて読んでる内に目頭が熱くなる。ほんとこれじゃ遺書やんか。
椎名さんと二人で「本の雑誌」を30年前に創刊して、ずっと発行人。月曜から土曜まで寝巻持参で泊まり込み、ソファーで寝る生活を30年。そこを去るのはどんな気持だろか。5年前に発行人やめた直後に笹塚へ訪問したバカップルを快く迎えてくれて話してくれたのを思い出す。最後に、さよなら笹塚。さよなら本の雑誌
私(等)にとっては目黒さんの居ない本の雑誌は、終わってしまったのだ。すごくさみしいね。誰にでも、そんな雑誌がひとつあるだろけど。22歳の時にはじめて手に取って、うわこれおもしろいぞ!と喜んで、出る時は毎日のように今日は出たかと本屋覗いて帰った日も過去形だ。目黒さん、さみしいね。還暦だから引退って団塊おやじにしたら、いさぎよすぎだよ。
夕食のチキンハンバーグとコーンとレタスのサラダにマグロの刺身とお味噌汁を食べてても、しんみりしてしまった。