落下する午後

もう朝の散歩の時に見る、川べりの桜も殆ど落ち葉になり今朝は川に下りて落ち葉を掃いている人が数人見かけた。春は、桜の穴場で花見するのが楽しみだけど秋は、紅葉もそれは楽しみになる。帰りに、紅くなった落ち葉を秋の記念に一葉ポケットに入れてもち帰る。朝、起きると鼻がぐずぐずして少し鼻風邪気味。気をつけて、風邪薬を朝食の後に一錠飲んだ。仕事に行くようになってから、病気には早めに薬を飲むようになった。昨夜も、とんでもなく忙しい日だった。ノロウィルスの猛威を感じるね。
いつも朝のコーヒーを飲む喫茶店で(私は酒、タバコをしないのでコーヒー飲むのが贅沢)「週刊現代」をパラパラしてたら『出版業界最底辺日記』と『笑う運転手』の書評を立川談四楼さんが書いていた。確か「エンタクシー」で連載していると思う読書家で文章も上手い落語家さん。ウエちゃんの本は、なかなか見あたらなかったけど数日前やっと発見した。初版は、本の雑誌社から出て後書きや追加等して文庫なったとかで、もう何年前だろ「本の雑誌」でウエちゃんが本名で三角窓口に毎月投稿してた頃から、ずーっと知ってるので会ったことないのに、近所のタクの運転手さんが一躍作家になったような身近な気持になってしまうなぁ。三角の時から椎名さんに返事を親しく書いてもらい、ほんまかいなと思うネタじゃないの?と突っ込みしてたが、これはもう小説ですね。表紙の似顔絵は、ほんとにあんなのなんだろか?と思うけど。(余りにもブサイクで)ホントは、も少しカッコ良いのかも知んない。
本の雑誌で投稿して作家なった人では中場利一さんが代表かな。岸和田のごんたくれ。会うと、こわいやろなぁ。この方も三角に初めて登場した時から知ってるが職業欄がタンクローリー運転手や無職とかおもしろかった。おもしろいなぁと読んでたけど、今もよく覚えてるのに、書店で営業してたおじさんが、若いえらそうな店長らしいのに本を営業してると、「あ、そのへんおいとけや」と言われ延々と待たされてる時に、おじさんが後ろ手にぐーを両手に握りしめてぶるぶる立って我慢してた話。これ読んでて、そのシーンが見えるみたいで泣きそうになった。目黒さんが作った、本の雑誌の三か条は、今でも時どき思い出す。えらぶらない、あやまらない、あとひとつなんだっけ・・・目黒さんが「本の雑誌」の発行人をやめる最後の「真空飛びひざけり」(字あってたかな)は、そんな二十何年の発行人生活を振り返るなんてことは、まったくなくて『デルフィニア戦記』のことを、フツーにいつも通りに書いていた。この普通が、やっぱ他の編集者と違うんだよね。
しかし、昔のことほど記憶力が良いのは老化かしらん。