映画のこと

『村上朝日堂』を読んでると(24年前ほど)、なんだか夙川や芦屋川が出てきたりもっと身近な精道中学なんて名前が出てきて、すごく身近なんだなぁ。と今更ながら思い出す。文章もこのころは、今と大分違い若さがあるね。
すぐ影響されるので、旅先で映画をいつも観るとあり、そんなのあったかなぁ。と思い出してみたけど、旅行先で映画観たのって一度しかないなぁ。それも京都へひとりで旅行して新京極の映画館で「もう頬づえはつかない」を観た。旅先で映画観たのって、その一度きりだ。この映画の原作が当時、早稲田文学に卒論で出したのを転載されたのがセンセーショナルな話題になりベストセラーなって映画化されたんだと記憶してるが、なんせ原作者の見延典子さんは大学生の時に書いた小説で、丁度その頃大学生だった私や文芸科の友達は皆、回し読みしてなんのかの言い合ったのだ。
誰かが買って寮に私は、しょっちゅう泊まりに行っては本を一冊読んでたので、『もう頬づえ〜』もその頃に寮の中で読んだ。で、とにかく面白かった。見延さんは少し年上だけど同年代で、私など同じ学生でもとんでもなく大人な生活をしているように「見えた」のだ。その二年後に映画を京都でふらっと入って観たら、この映画もまた良かった。どうして近いのにわざわざ泊まって、映画観たのかよく思い出せないけど。
しかし最近は、その頃と比べようもなく映画を観ない。別に嫌いになった訳でもないし映画は好きだし、良い映画を観た後は、ああ良い映画だったなぁ。としみじみしながら余韻にひたって月夜を帰るのも良い。簡単に言ってしまうと時間がなくなった。映画館にふらりと入ってぼんやりスクリーンを観る余裕がない。その頃は、無駄に時間が有り余っていたのだろな。もともとふらっと時間気にせず思い付きで生きてるのが好きなのだ。時計見ながら、映画館に並んで終わってから、慌てて仕事行くなんて野暮なことしたくない。休日は誰かが居るので、ひとりでふらっと行きにくい。映画観るのは、ひとりが良いので家人とは行かない。家でさへ誰かが居るとビデオが観れない。今、よく思い出してみても何か映画観ただろか。と思えど友達が貸してくれた余り面白くなかったビデオばかりだよ。新しいのなど映画評を出すために観た『花とアリス』が一番新しいかもしんない。映画館へ行ったのもいつが最後だったかなと思えど子の付き合いで観た『千と千尋の神隠し』かな。チケット貰ってたのに行けずに捨てるバチ当たりな事も何度もしている。そう思えば、これも貸してくれたDVD「冬のソナタ」が映画といえるかどうかだけど、最近は一番楽しく毎日観た。テレビでは一度も観たことなかったのにパソコンで一話づつ観てるとなかなか面白かったと思う。DVDを貸してくれた人は50代のおばさんで今は「チャングムの誓い」を毎週観ている。いつかまたDVD貸してくれたら、その時も面白いかもしんない。