満月

nae586252006-10-07

昨日、夜の月が満月で、妖しいほどきれいな月だなぁと思いながら眺めていた。そうか中秋の名月だったらしい。満月って不思議な力を感じる時がある。
しかし、今週はひどい週だった。月曜から、めまいにずっと苦しめられ今日も朝出だったが、とても仕事するどころじゃない体調なのを代わりの人がいないからと無理矢理薬を飲んで仕事した。病院で病人が患者さんの相手をするのも、おかしな事だけど現場では、そう珍しいことじゃないかもね。終わって、痛む足とぐらぐらする頭をひきずって家に帰ると、気を失うように倒れこんでしまい一時間ほど意識なくす。部屋の布団で寝てたので家人は寝てるだけと思ったらしく、バタンとドアの音で目がさめる。今日はカヌーの国体の試合が芦屋の浜であるので観に行ったらしく出ていって誰もいなくなっても、しばらく起きれない。ぼんやりして、思ってたよるものすごく疲れてるなぁ。と他人事のように感じる。あほらしい、今度からこんなに無理するのはやめだ。と何度も思う。
午後3時の時報が聞こえるのを合図に、起きてなんにせよ体のふらふらがマシになった。気失うようにせよ寝たのがよかったらしい。夜もあれやこれや考えごとがぐるぐるして極度の寝不足状態だったもんな。まぁ親しい古本屋さんが閉める話を聞いて、その翌週に今度は倒れて入院したと、人づてに聞き、それで欲しい本を言えと言われ余計頭が混乱しながら思い出しても、背表紙はぼんやりかすんであんなに欲しい本がたくさんあったのに、結局「目まいのする散歩」武田泰淳しか思いだせず。それを電話して話してたら、気が重くなりしんどかった。でも、なんとか体は持ち直したらしい。めまいも疲れだけじゃなく、神経のストレスもあるんだろう。
夕方、朝よりはずっとマシな頭で外にのんびり出て、駅前のケーキ屋でチーズケーキを買った。ついでにコーヒーを飲んでから、家に戻り「ニューヨークシティストーリー」のレコードをかけて、昨夜なんにも読む本がないので何度目かの「ノルウェイの森」下を出してきて読んだ続きを、寝転びながら読んだ。何故か、「ノルウェイの森」は下のほうが良いんだよね。丁度、僕と緑が父親が脳腫瘍で入院している病院へ行き世話をするところで、僕が胡瓜に海苔を巻いて醤油をつけてポリポリ。そんなのを読んでると、すっと軽くなってくる気になる。だから春樹ワールドは救われるんだ。
午後6時に、ようやくテレビのニュースをつけて(土、日の午後のテレビはどうしようもなく下らない)、日本茶をいれてチーズケーキを夕暮れの空を見ながら食べたら、おいしかった。夕食は、ひとりだけヒマな家人が午前中に買い物しておでんを作っていたので、ご飯を私が炊く。なんとか病気の暗い雲に囲まれていたようなのが、消えていくよう。今頃って、調子の悪い人がとても多そうで、ほんとうに苦しい。