送り火

nae586252006-08-17

お盆も送り火になり終わり。五山の送り火が、今年は暑そうだね。今は、ただの伝説みたいになりつつあるけど、子どもの頃は、迎え火と特に仏さんが帰っていく送り火は家いえの仏壇や玄関でしてたのだ。海が近いと、浜で火を静かにあげたりお盆に戻ってきた人をまた送ることは、薄暗い仏間にいるとなんとなく、そんな気がしたもの。田舎じゃ今でもそうしてるのだろうけど、都会ではなくなってるよなぁ多分。
でも私は、そんなささやかな行事はする方。つうか、習慣になってる。それにせっかく子どものところへ帰ってきた霊が、さまようのは可哀そうだよね。
まぁ、そんな盆休みも終わり。また仕事がはじまるのだ。休みの間は何故か『貧しき人々』ドストエフスキーを読んで、読了した。そんなのでも読まないと、うんざりする事も多々あったし。こちらが待っている間は、忘れたように連絡ひとつないのにお金のことになると、やいやい連絡する人もいる。本来なら、一ト月後で良いのだが面倒なので振込する。反面、こちらが何も言わないのに振込するからと言ってくれる人もいるんだよね。皆、貧しき人々(私も)なのは間違いがない。なんだか、その人の本質的なものが、見えてくるみたいだなぁ。まぁ、そんなの人様に比べたら笑われるような甘いものかも知んないけど。
休みの間、いちにちだけ一人で出かける日ができた。ずっと家人も休みでうるさいので出かけなかったからで、仕事行った日に暑い最中だったが元町へ手提げ袋に本を入れて行く。とにかく、あずま書房へいき「ほんの日記」を一冊お渡しする。表紙の本棚の写真は、ここのなので早く持ってきたかったし。クーラーがつけられないから暑いんや。と東さん、すこし疲れ気味だった。また馬鹿話をしながら棟方志功展(大丸)の券を頂いてしまう。ありがと〜、これも行きたいなぁと思ってたのだ。
その後、ツインズの前に来ると店主の長谷川さんと目が合い、中に入り、ほんの日記を出し、おもむろに聞くと委託で置いてくれるとか。よかった。モトコーの古本屋さんで売ってもらいたいなと、今回思ってた。すこし話して『美しさと哀しみと』川端康成(中公文庫)を買った。振込等したので、お金が乏しいのでどうしても気持に余裕がないなぁ。まぁ年中、金欠なのは確かだけどね。
水曜なので休みの店も多い。カフェ・アズマでアイスオーレを飲み、ここでもほん日を出してあずまさんにお願いすると、心良く良い場所に置いてくれた。これで、今日持ってきた分は全部なくなった。手提げはカラだぞ。わ〜い。おまけに前に予約してくれてたMさんが来て、見せるとすぐ買ってくれた。なんだか行商してる人みたいやねぇ。今回のほんの日記は、私家版。作るきっかけになったのは或る人のすすめで県の出版活動の助成金を貰うことにしたからで、それがなければ多分、まだ全然作ってなかっただろう。でも、その助成金はまだ入ってないのよね・・・。これでもひとつバラしてしまうと、本の話を別の或る方(唯一の金持)にダメ元で電話して助成金が出るまで費用を出してくれたのだ。それも、たったひとこと「良いよ」で言った日にきちんと言った金額を振込してくれた。その金持の先輩にも勿論、ほんを送った。
ほんまに、そんなこんなで私にしたら大金が出たり入ったりしてたので、なんだかなぁと思うことも多い日々だった。