夏日

nae586252006-06-01

六月は夏日ではじまった。暑かったなーほんと。朝、郵便を二本書いて自転車に乗ってポストへ投函。あじさいは、ほぼ満開だ。
今日は、休みなので先月行けずにお詫びの手紙を出していた京都へ行った。風邪がすっきりせず、どうしようか迷ったし前日はお葬式も出たので疲れ気味だったが、えいやと昼前に出ていく。とにかく行ってしまえと言う訳。この季節の楽しみは、しつこいけど田植えが見れることで京都の手前にきれいに田植えした風景が見えたな。眠いのを我慢して、車窓から眺めていると京都に到着。今日は、ここも蒸し暑い。目あての場所だけ行く積もりで歩いていたが、やはりこの古い都市はいつも落ち着く。いつ来ても、「おかえり」と言ってくれるような気がする。錦市場を通り、初夏になると出る山椒が売っている。おおそうだよと、花山椒の佃煮を買った。これを食べると夏が来る。そこから寺町通りを歩いて古本屋をひやかして、いつも寄る喫茶店でアイスコーヒー飲みながら京都新聞を読んで休憩。ここは入口に大きなレコードが載ったプレーヤーがある。
三条で曲がってキリスト教会の辻を入り湯川書房へ挨拶にいく。今度のあれこれを話し。ここは出版社なのに、アトリエみたいな所だ。しかし暑おすなぁ。汗がじわっと出てくる。そこから市役所の前を歩いて檸檬果物屋さんの横を通り、三月書房へ行く。宍戸さんが座っていて、あいさつ。ああ、今月は早いな。と言われた。私に見せるのがあったとかで、早いから家に置いてあるとか。すんません、いつもアポなしで。
この日もあちこち見ながら話して久坂葉子の『幾度目かの最期』(講談社文芸文庫)を買うと、こっち見てみ。と入口あたりの上段に全集や詩集などが揃っていた。へぇと見上げていると、ウチはこんなとこも見て欲しいんやで。と嬉しそうに言われる。欲しい本はここに来ると幾らでもあるなぁ。今更、ほんとにすごいなーと感心するばかりなり。ここには文人もよく来るが、宍戸さんと書簡をやりとりした人も多く、吉本隆明氏とも付き合いがある。年代も同じだし思想的なものも近いのだろう。一番最近読んだので良かったとかの四国巡礼の薄いムック本の巻頭の吉本さんの文を開いて読んでみ。と出すので又読みながら最近の様子など聞いてみた。私は『無能の人』の解説が、すごく良かった話をした。
ここでは幾らでも話はあるけど、いつまでも居るわけにもいかないので4時前に帰る。帰り際に、ひとつ用を頼まれる。足が痛いなぁ。いつものスマート珈琲店で休憩しながら『幾度目かの最期』をパラパラよむ。富士正晴も三月書房によく来ていたとかで、毎月のように店の二階で会合をして集まっていたらしい。歴史を感じる話が、三月書房は本当に多い。やっぱり一番だな。だからやめられないんだよな。
帰り道に四条駅の手前にジュンク堂があり、丸善ブックファーストもないので入る。ここで「本の旅人」を一冊いただく。神戸に帰る車中の読み物ができた。家に戻り、夕食に山椒を出してご飯にちょっとのせて食べると、ああおいしい。これは京の味どす。ほんま、疲れがとびます。