ブルータスお前もか

ようやく1月半ばになってきて、挨拶回りも終りだなぁ。去年の大雪で行けずにいた京都へ気にしながら12日に無事いけたのも新年の仕事がひとつ終わった気持。京都の人ははっきり言わないし、知らない人には理解しにくい符牒みたいな言葉がある。うっかり忘れたり反古にすると、しつこく根に持つようなとこもある。関西人だけしか通じないような古い言葉のやりとりがね。だから、なにがなんでもこの日は行かなければいけなかった。口約束を大事に懐に暖めているのだ、京の人は。
しかし、二ヶ月しか経ってないのにえらい変遷があるもんだよ。河原町ブックファースト京都店が1月末で閉店と入口に貼り紙がしてあり、唖然と眺める。ビルの老朽化で解体するからだが、その後のことはなにも書いてないし代替地のこともなし。隣のスカラ座も同理由で閉館。どないなっとんねん、河原町で本屋がなくなる。丸善がなくなり、B’1stがなくなりーの、おかしいよねぇ。どうにかならないんだろかと思ってみても、所詮は庶民のたわごとなのか。好きな本屋ばかりが、何故なくなる。
うつむき加減になり、湯川書房へ挨拶しに。『車谷長吉恋文絵』が完売した話を聞いたり、今、当人は世界一周船の旅の最中なんですよ、と知らせたり。しかし店は今月なってからも閉店は続くばかりだとか、話がなんだかめちゃくちゃだな。湯川書房を出て、蛸薬師ドトールでコーヒーを飲み休憩し三月書房へ。
待っていたように宍戸さんが顔を見るなり、奥へ行き「大島さん」と呼ぶ。はい、こんにちはと挨拶もそこそこで、またあれこれしゃべる。『胎内』(青山芸術劇場)の公演のパンフレットを貰う。他にも年末に毎年いただくカレンダーもいただく。今年も趣味の良い卓上カレンダーだな。三冊大事に置いてある。ここに通いはじめて丸三年は経ったてことだなぁ。
思えば、最初に来たのは正月明けの今頃、寒い日に4人でどやどやと入った日に初対面なのに宍戸さんと旧知の知り合いみたいに、すごく話しが弾んだんだよな。アレからだから、4年経ったんですね。4年間、毎月京都へ通っている。京の人の符牒言葉もすこしはわかるようなるものだす。
この日は、久しぶりなのもあり、よく買い物してしまった。古本でも赤尾昭文堂で『檸檬』の単行本、復刻版だが当時の活版印刷と検印があり買ったが、その斜め前が丸善があったのも縁だろうなぁ。
宍戸さんから今月の「ほんの手帖」は?と言われたが、この日はまだできてなかった。今日は仕上げてコピーしたので、また送りはじめる。相変わらず手際が悪いが、とにかく行くことが大事な日だったのだ。