ブックフェア

6月は、これが梅雨かと思うような蒸し暑い日ばかりで雨が、全然降らなかった。このまま梅雨は空梅雨もいいとこで終わってしまうのかなぁ、とぼんやりしてたら7月になった途端、土砂降りの雨の日が続いたりする。遅れていたんだね。
7月1日は、月初めというだけでなく大阪OMMの古書ブックフェアがあり、ちょっと行きたくても行けない日が多かった古書市に久しぶり的に行ってきた。しかし梅田からOMMのあるビルまで電車を降りてから、ずっと地下ばかりで結局、一度も外に出ないでしまう。お昼も食べたし、コーヒーも飲んだがどこも地下街で、雨だったが外の空気を吸うことがないのだ。これは地下が短い神戸ではないことで、例えばサンチカなんて神戸で古書市のある地下街など、大阪に比べれば一部みたいな感じ。第一、外を歩いてても神戸の方がなんだか眺めもきれいだし、元町まで歩いて大丸の前まで歩くと海の風が吹いて街路樹が夏の光にゆれてたり、散歩してても気持が良いんだが、大阪はこれがない。ビルだらけで緑や光とは縁がないんだねぇ。だから、私などこうして地下ばっかりでビルの中に入り、本がどわっとあるだだびろいフロアに居ると、ちょっとぽつんとひとりで置かれたみたいな寂しい気持になってしまう。ちょっと窓開けて、ぼんやり川の流れでもみて「すごいね」とか話したくなる気分が、そんなどころじゃなく地下の喫茶店に入ると見張りみたいなウェイトレスに見られて隅で、狭くなってコーヒー飲んだりする。客はスーツとネクタイの男性客ばっかりでね。
それでも古書フェアでは、はじめての人に会って挨拶もした。街の草の加納さん。話してると、私の本を捜してもないと言うので、送りましょうか。と言うと買うから、送って欲しいとまで言われた。ないのは知ってたけど、こんな風に言われるのはびっくりしたな。仕事中だったので、すぐに別れたが、そのあともあちこち見て回るものの多すぎるせいか二冊しか買わなかった。入口すぐの角にあった店が一番良かった。ここで『けったいな連れ合い』高橋順子(PHP)を500円で、でも全体に高目だよなここ。それも買わない理由かなぁ。
前の日に、日記で欲しくなった「エンタクシー」10号を買いに元町まで行ったが、これは買い甲斐があった。なんのかの言って殆ど買ってるけど、今回のが一番読んでても良い。バランスがとれてる。洲之内徹の付録文庫は、今日ずっと読んでいた。しかし、連日本を買い、この三日でとても読みきれないだけの本を買ってしまい、そのことに自分でうんざりしてくる。私はケチなので、読めない本は買わないようにしたい。なのに、とても読めない量の本を買ってしまうのは、こまったことなんだよね。しばらく控えようかなぁ。
気になっていた『明暗』を、ようやく読み始めたら、これがやけに面白くて仕方がない。こうゆうのに飢えてたのかな、と思うほど。六月は、いしいひさいちのマンガばかり読んで小説を殆ど読めなかったが、『明暗』はそんな不安を一気に解消してくれそうだ。
ちょっと週末に、仕事で気になることもあって雨模様だったのも、医療関係は7月からややこしい制度改悪があり、どこもピリピリしていて機嫌が悪いんだよ。と思うことで、なんとなく納得したし。この頃、どうも足がすぐしびれて痛くなるせいもあり、仕事に行くのに不安もあるんだよなぁ。と、言うかこんな風に大阪に来て時間に追われて疲れて足がじんじんするのを我慢して、仕事して帰り際に嫌味ぽいことがあると、もう良いや。と思うのだった。