汗とホコリにまみれて

nae586252005-04-23

なんだか知らないが、家人が本を部屋からドタバタと、出して明日「ブ」へ売りに行くと言う。廊下にズラズラと並んだ本を眺めていたら、ダンボールがなく裸で置いたままなのもあり、それなら酒屋へ焼酎を買いに行くついでにダンボールを貰ってこようと酒屋へ夜道を歩いて行き、おばちゃんに手ごろな箱を貰ってきた。それまでは、よかった。
しかし箱に、裸の本を詰めていたらなにやら虫がさわさわと騒ぎ出してしまい(体のね)止まらなくなってしまった。自分の本棚を全部引っ張りだして、大きな雑誌とファイルの棚のバンバンになっているところを引き抜き、押入れの中にあるダンボールの中の不要な雑誌を出して本は「ブ」行きにして、押入れ、廊下、本棚を何往復もする。その間、ほこりは舞い汗はふきだしてきて、しかしエンジンが掛かってしまいどうにも止まらない状態。何年も貯めていたファイル類をダンボールに納めて、空きができたので手前に積み上げていた雑誌や机の脇にやはり積み上げていたファイルを本棚に入れて、やっと一段落。なんせ紙モノばっかりで、火事になるときっとよく燃えるだろね。(笑いごとじゃないよ)こんな風に本棚が空いても二ヶ月もすれば、またパンパンで入らなくなり積み上げるのは目に見えてんだがしなければ掃除もできない。掃除機をかけたくても本だらけで、できないのだ。
その整理中に、うれしかったのは「一冊の本」が出てきて2002年2月号の中に「銭金について」の連載中のがあったこと。他にもPR誌をきちんと並べて保管してるよ私。こんなこともないと日の目を見なかっただろう、「一冊の本」を手元に置いてすこしうれしい。
私がはじめて読んだのは、この前のでソクラーテスの文庫を上司に捨てろといわれた話のところだった。単行本を東京堂書店へはじめて行った時にサイン本の棚で見つけて買ったので、そこにもあるので読める、それでも連載中の冊子を読むのも違った楽しみがあるというもの。そういえば『贋世捨人』も「新潮」に出た時すぐ買ってあとでサイン本を海文堂で買ったし、そんなこと多いなぁ。家にサイン本何冊あるだろうか。本だけじゃなく、去年、姫路で映画上映会に呼ばれた時にメモ帖両開きの左側に車谷長吉さん、右側に荒戸源次郎さんのサインと印をいただいた。色紙がなかったからだけど、本のサインより貴重かもしれないね。
押入のダンボールになおそうとして背が高くて入らなかった「俳句界」の鈴木真砂女追悼号と伊丹三樹彦特集が仲良く二冊また本棚に戻り日の目を見ることになったのも、おかしい偶然みたい。