ふぞろいの林檎

朝は花曇り、暑くもなく寒くもなく長袖シャツ一枚で外を歩ける今の
季節は気持が良いな。駅前の銀行へ寄り記帳すると、もう生命保険の
お金が振込されていた。診断書等を送ってから、一週間ほどだ。
わーいと現金に浮かれる。早速カードで出金した。もっと後だと思って
たのでうれしい。高額医療費の方は三か月後らしい。これも会社から
口座に振込される。
そういえば、今日福岡の銀行を出た途端に3億8千万円を会社員Aさん
が強奪されたとニュースで流れてたが、どうしてそんな大金を振込で
なく現金で一人で持って出たのかと、不思議な感じがしたな。そして
銀行内で引出されることが漏れて、強奪されたとか。それって銀行員
がもしかしたら共謀してるのか?お金が絡むとなんでもありなのは、
昔も今も変わらない。お金と言えばだが、銀行の帰りに実家へ寄ると
父親が風邪で熱を出して寝込んでいる。例によって、母親は居ない。
家にあった鎮痛剤をさがして引出をあけてみると中に百万ぐらいの
札束が袋にはいって見えたり、他にもバラバラお札がまぁ出てくるわ
薬をだして、うんざりした気分で引出を閉める。これで日頃お金が無い
と口ぐせみたいに言ってるんだからねー 以前、弟が親が留守の時に
仏壇にあった何かのお祝いの袋の中のお金を盗って黙って帰ったこと
があったな。その後、ドアの鍵を変えた時、私には合鍵を渡したが弟
には渡さなかった。それは多分正しい判断やろなぁと思う。盗癖てのは
生まれつきの持っているのがあるような気がする。
母親が帰ってきたので、なるべく水分を摂るよう父親のことで言い顔を
見てから帰る。帰る前に、そう言うと父親はめっきり老けた様子で、
ああと言う。玄関には明日出すゴミ袋が置いてある。また電話があるかも
と父親のことで思いながら、花曇りの空の下を歩く。