長春五馬路

京都では下鴨納涼古本市が明日からで、それに合わせてスムースの集まりもあったり楽しそうだ。行きたい気持はすごくあるけど、この酷暑で体調も良くない。少し日中外を歩くだけで頭がボーッとしてひどい夏バテ状態だし月曜はいろいろと仕事があるので今回は断念。残念。無理して帰れなくなっても困るからね。しかし、このひどい暑さどうにかならんのか。
日曜も家の中で寝たり起きたりだったが、木山捷平長春五馬路』旺文社文庫を大阪の古本市で買ってたのを枕本で一日読んでいた。木山小説は生存中は軽く見られて評価が低かったが、今でも読み応えのある面白い小説だと改めて思う。当時戦争末期の中国へ仕事で赴任しどたばた召集で現地で兵隊になり終戦満州で逃げまわる日本人がシベリア送りになったり餓死する中で木山の書く文は飄々としてまるで普段の日常で露天のボロ屋をしてる気分にさせる。私は木山小説は前から好きだけど、この中国の大陸的なのんびりした雰囲気はすごく似合っている。傑作だな。
今でなく、戦争直後の中国をこれだけの視点で書きあげれる人は木山ショウヘイだけだ。この本は今は講談社文芸文庫で新しく出てます。読むと、中国へ行きたくなるのだ。